今回は知らないと後悔するダイビングの適正ウエイトの調べ方を解説します。ダイビングをはじめたばかりの初心者のダイバーは、自分に合ったウエイトの量が分からない場合も多いです。
適正ウエイトの調べ方は重要です。ウエイトの量が少ないと潜降のときに上手く沈むことができなかったり、ウエイトの量が多くオーバーウエイトだと中性浮力が上手くできなかったり、適正なウエイト量でないとダイビングではとてもストレスになります。
記事の内容は「正しい適正ウエイトの調べ方」、「適正ウエイトの目安」、「適正ウエイトとログブック」に分けて記載します。
この記事を読んで自分の適性ウエイトがわかるようになるとスムーズに潜降ができて、中性浮力も上手になることができます。適正ウエイトがわからない初心者のダイバーやブランクが空いて適正ウエイトを忘れてしまったダイバーには必見の内容です。
正しい適正ウエイトの調べ方
一般的にダイビングの正しい適正ウエイトの調べ方は全てのダイビング器材を装着して、海に入ります。普通に呼吸をして水面が目の高さの位置になるのが適正ウエイトになります。
潜降するときは、BCDの空気を完全に抜いてから息を吐いて肺の中の空気を空にしてゆっくりと沈みます。
BCDの空気を抜くとすぐに体が沈むようであればウエイトの量が多いので減らすようにしましょう。又、BCDの空気を抜いて息を吐いても沈まない場合はウエイトの量が少ないので増やしましょう。
上手く潜降できなくてウエイトの量を増やすとオーバーウエイトになってしまう可能性があります。オーバーウエイトの状態はBCDに空気を多く入れなければ中性浮力がとれなくなります。
深度変化により、BCDの内部の空気は圧縮されたり、膨張します。その結果、BCDの給排気が増えて中性浮力も難しくなります。
気が付かないでオーバーウエイトになっているダイバーは多いです。ダイビングは適正ウエイトで潜れるように心がけましょう。
適正ウエイトの目安
自分の適正ウエイトが何キロなのか?それはその人それぞれであり、その時のダイビング器材や環境により異なります。また、適正ウエイトでも呼吸が整っていなく、息を上手く吐けていなかったら沈むことができない場合もあります。
適正ウエイトの量は主に以下の情報によって決まります。
体重などの体格
体重はウエイト量を決める最も重要な目安になります。又、同じ体重でも筋肉質な人は沈みやすくウエイトが少なくなります。脂肪が多い人は浮きやすくウエイトが重くなります。
ウェットスーツ
厚いウエットスーツは浮力が強くなります。3mmよりも5mmや6、5mmなどのほうが浮きやすくウエイトが重くなります。又、生地の面積も大きければ浮力が強くなります。長袖長ズボンのワンピースよりも生地の少ない半袖のシーガルや半袖短パンのスプリングのほうがウエイト量は少なくなります。
ウェットスーツは購入して新しい状態だと水が染み込みにくいため浮きやすく、1kg~2kgほどウエイトの量が重くなります。
スキューバタンクの素材と容量
スキューバタンクの素材はアルミタンクは浮きやすく、スチールタンクは沈みやすいです。おおよその目安はアルミタンクのほうがスチールタンクより2kgほどウエイト量を増やさなければいけません。
又、アルミタンクがタンク内の空気が少なくなる後半は浮きやすくなります。上手く潜降できても安全停止のときに浮くことを考えてウエイトを重くしなければいけません。
そして、同じ素材のスキューバタンクでも容量(L)によってウエイト量も変化します。国内で最も普及しているのは10Lのスキューバタンクです。容量の大きい12Lは10Lと比べて1kgほどウエイトを減らして、8Lは10Lと比べて1kgほどウエイトを増やします。
海水や淡水などの環境
海水は淡水よりも密度が高いので、水中では海水のほうが浮力は強くなり浮きやすくなります。淡水の湖やプールなどでは海水と比べて1kg~2kgほど少ないウエイト量で沈むことができます。
ダイビングスキル(技術)
ダイビングの技術も重要です。潜降のタイミングで呼吸が整っていなければ、しっかりと息を吐いて肺の中の空気を吐き出すことができません。ダイビングに慣れてリラックスして呼吸も整っていれば少ないウエイトで潜降することが可能になります。
しかし、軽すぎると安全停止中に浮いてしまうことがあるのでウエイトの減らし過ぎには注意が必要です。
海水のウエイト量の目安表
以下に海水のウエイト量の目安表を記載します。スキュバタンクの容量は一般的な10Lでアルミタンクとスチールタンクの素材に分けてそれぞれのウエイト量の目安を記載します。
体重 | 3mmのウェットスーツ | 5mmのウェットスーツ | 6.5mmのウェットスーツ | ドライスーツ |
---|---|---|---|---|
40kg | スチール 1kg / アルミ 3kg | スチール 2kg / アルミ 4kg | スチール 3kg / アルミ 5kg | スチール 5kg / アルミ 7kg |
50kg | スチール 2kg / アルミ 4kg | スチール 3kg / アルミ 5kg | スチール 4kg / アルミ 6kg | スチール 6kg / アルミ 8kg |
60kg | スチール 3kg / アルミ 5kg | スチール 4kg / アルミ 6kg | スチール 5kg / アルミ 7kg | スチール 7kg / アルミ 9kg |
70kg | スチール 4kg / アルミ 6kg | スチール 5kg / アルミ 7kg | スチール 6kg / アルミ 8kg | スチール 8kg / アルミ 10kg |
80kg | スチール 5kg / アルミ 7kg | スチール 6kg / アルミ 8kg | スチール 7kg / アルミ 9kg | スチール 9kg / アルミ 11kg |
淡水のウエイト量の目安表
以下に海水のウエイト量の目安表を記載します。スキュバタンクの容量は一般的な10Lでアルミタンクとスチールタンクの素材に分けてそれぞれのウエイト量の目安を記載します。
体重 | 3mmのウェットスーツ | 5mmのウェットスーツ | 6.5mmのウェットスーツ | ドライスーツ |
---|---|---|---|---|
40kg | スチール 0kg / アルミ 2kg | スチール 1kg / アルミ 3kg | スチール 2kg / アルミ 4kg | スチール 4kg / アルミ 6kg |
50kg | スチール 1kg / アルミ 3kg | スチール 2kg / アルミ 4kg | スチール 3kg / アルミ 5kg | スチール 5kg / アルミ 7kg |
60kg | スチール 2kg / アルミ 4kg | スチール 3kg / アルミ 5kg | スチール 4kg / アルミ 6kg | スチール 6kg / アルミ 8kg |
70kg | スチール 3kg / アルミ 5kg | スチール 4kg / アルミ 6kg | スチール 5kg / アルミ 7kg | スチール 7kg / アルミ 9kg |
80kg | スチール 4kg / アルミ 6kg | スチール 5kg / アルミ 7kg | スチール 6kg / アルミ 8kg | スチール 8kg / アルミ 10kg |
適正ウエイトとログブック
適正ウエイトでダイビングするためにはログブックが重要です。ダイビングの記録を記載するときに、ウエイト量をしっかりと覚えて書くようにしましょう。分からない場合はインストラクターに聞きましょう。
そして、ウェットスーツの種類と厚さ、スキューバタンクの素材と容量、海水や淡水などの環境も記載するようにしましょう。
ウエイトは軽いほうが中性浮力がとりやすく、泳ぐときの姿勢も良くなります。自分の適正ウエイトがわかるまではBCDの空気を抜いて潜降するときに毎回、確認するようにしましょう。
ログブックがなくても近年はログブックのアプリがあります。以下に無料でおすすめの「ダイビングLOG」を紹介しています。
ダイビングの適正ウエイトの調べ方 まとめ
今回は知らないと後悔するダイビングの適正ウエイトの調べ方を解説しました。ダイビングをはじめたばかりの初心者のダイバーは、自分に合ったウエイトの量が分からない場合も多いです。
一般的にダイビングの正しい適正ウエイトの調べ方は全てのダイビング器材を装着して、海に入ります。普通に呼吸をして水面が目の高さの位置になるのが適正ウエイトになります。
潜降するときは、BCDの空気を完全に抜いてから息を吐いて肺の中の空気を空にしてゆっくりと沈みます。
自分の適正ウエイトが何キロなのか?それはその人それぞれであり、その時のダイビング器材や環境により異なります。
適正ウエイトの量は主に体重などの体格、ウェットスーツの種類と厚さ、スキューバタンクの素材と容量、海水や淡水などの環境、ダイビングスキル(技術)によって決まります。
適正ウエイトでダイビングするためにはログブックが重要です。スキューバダイビングの記録を記載するときに、ウエイト量をしっかりと覚えて書くようにしましょう。分からない場合はインストラクターに聞きましょう。
ウエイトは軽いほうが中性浮力がとりやすく、泳ぐときの姿勢も良くなります。自分の適正ウエイトがわかるまではBCDの空気を抜いて潜降するときに毎回、確認するようにしましょう。