ダイビングライセンスの種類はさまざまです。ダイビングには指導団体もしくは指導機関というものがあります。ダイビングのライセンスカードはダイビングの指導団体が発行しています。指導団体とは、営利もしくは非営利の団体や会社でダイバーの育成・指導や安全管理、環境保全などの活動をしています。
又、ダイビングライセンスの種類はエントリーレベルのライセンスからプロレベルのライセンスまでランク分けされています。各指導団体によってライセンスカードの名称、トレーニング内容に違いがあります。一般的にもよく聞くCカードは正式名称をCertification Cardといい、認定証の意味になります。このCカードはダイビングに関して定められた知識と技術(指導基準)を、習得したことを証明するものになります。Cカードはエントリーレベルのライセンスカードという認識がありますが、正しくはライセンスカードの総称になります。
ダイビングライセンスの指導団体
各ダイビングショップやインストラクターは、どこかの指導団体に所属して活動しています。そして発行されるライセンスカードはそのダイビングショップやインストラクターが所属している指導団体から発行されます。有名なダイビング指導団体では、PADI、NAUI、SSI、BSAC、CMAS、DACS、JUDFなどがあります。現在、日本だけでも30以上のダイビング指導団体があります。
名称 | 呼び名・通称 | 本部 | 設立年 | その他 |
---|---|---|---|---|
PADI | パディ | アメリカ | 1966年 | |
NAUI | ナウイ | アメリカ | 1960年 | |
SSI | エスエスアイ | アメリカ | 1970年 | |
BSAC | ビーエスエーシー/ビーザック | イギリス | 1957年 | |
CMAS | クマス/シーマス | 各団体により異なる | 各団体により異なる | 世界水中連盟加入の指導団体 |
DACS | ダックス/セントラルスポーツ | 日本 | 1986年 | スポーツクラブが 運営する指導団体 |
JUDF | 全日本潜水連盟 | 日本 | 1972年 | |
JP | 日本職業潜水教師協会 | 日本 | 1984年 | |
ADS | 潜水教育指導団体 | 日本 | 1980年 | |
NASDS | エヌエーエスディーエス | アメリカ | 1961年 |
指導団体のシェア率はPADIが圧倒的で世界のダイバーの60%以上がPADIのライセンスを取得しています。NAUI、SSI、BSACなどもアメリカやイギリスに本部を置く、世界的な指導団体になります。DACS、JUDF(全日本潜水連盟)は日本独自の指導団体もしくは連盟になり、海外では認知度は低いです。
又、CMAS(Confederation Mondiale des Activites Subaquatares)は指導団体名ではなく、水中活動における支援、指導を行う世界水中連盟になります。CMASがライセンスカードを発行するのではなく、CMASの連盟に加入する各指導団体がライセンスカードを発行したり、インストラクターを育成します。JUDF(全日本潜水連盟)も同じ形式になります。
ダイビングライセンスのランク
ダイビングライセンスの種類は、トレーニングのレベルによってランク分けされています。各ダイビング指導団体によって各ランクの名前やトレーニング内容に違いがあります。ダイビングライセンスの種類はエントリーレベルのライセンスからプロ向けのライセンスまでありますが、ほとんどの指導団体でステップアップ式になっており、エントリーレベルのライセンスから順番に取得していく流れになります。
以下にPADIのダイビングライセンスを基準にランク別に説明します。
PADIオープンウォーター
エントリーレベルのランク。ダイビングを趣味として始めてみたい方へのダイビングライセンス。ダイビングライセンスをお持ちの2人で計画を立て、水深18メートルまで自由に海の中を冒険できます。ダイビングの基礎をしっかりと学び、計4ダイブを経験します。一般的に、このオープンウォーターがCカードと認識されている場合もあります。NAUIではスクーバダイバー、SSIでも同じくオープンウォーターダイバーになります。 |
PADIアドバンスウォーター
ステップアップ向けの中級ランク。ダイビングを楽しむためにさまざまなスタイルを経験できる。ダイビングを楽しみながら5ダイブの経験で取得できます。取得後は水深30メートルまでのダイビングが可能になり、世界中の中級者向けのポイントでダイビングができます。NAUIではアドバンススクーバダイバー、SSIではアドバンスドオープンウォーターダイバーになります。 |
PADIレスキューダイバー
ステップアップ向けの中級~上級ランク。レスキューダイバーではトラブルが発生しても、すぐに対処できる知識をそなえ、未然に防ぐ能力を身につけ、さらに万一の事故の際の救命方法までを学びます。プロダイバーのダイブマスターコースへのステップアップにも不可欠なライセンス。NAUIではスクーバダイバーレスキュー、SSIでは同等のランクはありません。 |
PADIマスタースクーバダイバー
ステップアップ向けの上級ランク。マスタースクーバダイバーはさまざまなダイビング活動や環境でスキルを磨いて、経験を積んだことを意味するアマチュア最高峰のライセンスになります。多くの楽しみ方を知っているのと同時にトラブルの予防・対処能力も備えた、最も安全なレジャー・ダイバーです。NAUIでも同じくマスタースクーバダイバー、SSIではマスターダイバーになります。 |
PADIダイブマスター
プロレベルのライセンス。ダイブマスターはプロフェッショナルの道への最初のステップ。ダイビング・スキルをダイビングのプロとして磨き、インストラクターや生徒ダイバーのアシスタントを経験しながら、リーダーシップ能力を開発します。NAUIではアシスタントインストラクターもしくはダイブマスター、SSIではダイブ・コントロール・スペシャリストになります。 |
PADIインストラクター
インストラクターのライセンス。エントリーレベルからプロレベルのダイブマスターまで開催できます。ダイバーを認定してライセンス発行の手続きを指導団体に申請することができます。インストラクター開発コースを受け、インストラクター試験(IE)に合格するとインストラクターになれます。NAUI、SSIなど他の指導団体でもダイバーを認定したり、ライセンス発行の手続きを申請することができるのがインストラクターのランクになります。 |
上記以外にもダイビングライセンスの種類はたくさんあります。PADIではスペシャリティコースがあり、ダイビングの幅を広げたり、新しい楽しみ方を知ることを目的としたダイビングライセンスの種類があります。当スクールで取得可能なダイビングライセンスの種類はPADIダイビングライセンスをご覧ください。