今回はダイビングライセンスの種類とランクを分かりやすく徹底解説します。ダイビングライセンスの種類とランクはとてもさまざまです。一般的に最初は「オープンウォーター」のダイビングライセンスになります。
ダイビングのライセンスカードはダイビングの教育機関もしくは指導団体が発行しています。教育機関(指導団体)とは、営利もしくは非営利の団体や会社でダイバーの育成・指導や安全管理、環境保全などの活動をしています。
ダイビングライセンスの種類はエントリーレベルのライセンスからプロレベルのライセンスまでランク分けされています。各教育機関(指導団体)によってライセンスカードの名称、トレーニング内容に違いがあります。
Cカードとは?、ダイビング教育機関、世界最大のCMAS(世界水中連盟)、ダイビングライセンスのランクに分けて解説します。
これからダイビングライセンスの取得やダイビングライセンスのランクアップを考えている方のお役に立てればと思います。
目次
Cカードとは?
ダイビングライセンスを取得するために調べていると「Cカード」という言葉が出てきます。Cカードは分かりやすく表すとダイビングライセンスの総称になります。上の画像はCカード協議会に加盟しているCカードの一覧です。
Cカードは正式名称をCertification Cardといい、認定証の意味になります。このCカードはダイビングに関して定められた知識と技術(指導基準)を、習得したことを証明するものになります。
Cカードはエントリーレベルのライセンスカードという認識もありますが、正しくはライセンスカードの総称になります。
ダイビングライセンスの教育機関
各ダイビングショップやインストラクターは、教育機関(指導団体)に所属して活動しています。そして発行されるライセンスカードはそのダイビングショップやインストラクターが所属している教育機関(指導団体)から発行されます。
ダイビング教育機関(指導団体)はヨーロッパのフランスやイギリス、アメリカに本部がある国際機関がほとんどです。
世界的に有名な教育機関(指導団体)にはCMAS(クマス)、SDI(エスディーアイ)、NAUI(ナウイ)、SSI(エスエスアイ)、BSAC(ビーエスアーシー)、PADI(パディ)などがあります。近年、SNSI(エスエヌエスアイ)も活躍しています。
日本国内にはDACS、JP、JUDF、JCSなどのダイビング教育機関(指導団体)があります。
名称 | 呼び名・通称 | 本部 | 設立年 | その他 |
---|---|---|---|---|
CMAS | クマス/シーマス | フランス | 1959年 | 世界水中連盟 |
NAUI | ナウイ | アメリカ | 1960年 | |
SSI | エスエスアイ | アメリカ | 1970年 | |
BSAC | ビーエスエーシー/ビーザック | イギリス | 1957年 | |
SDI | エスディーアイ | アメリカ | 1988年 | |
PADI | パディ | アメリカ | 1966年 | |
DACS | ダックス/セントラルスポーツ | 日本 | 1986年 | スポーツクラブが 運営する指導団体 |
JUDF | 全日本潜水連盟 | 日本 | 1972年 | |
JP | 日本職業潜水教師協会 | 日本 | 1984年 | |
ADS | 潜水教育指導団体 | 日本 | 1980年 | |
NASDS | エヌエーエスディーエス | アメリカ | 1961年 |
ダイビング教育機関(指導団体)について詳しくは以下の記事をご覧下さい。
ダイビングライセンスの種類やランクはダイビング教育機関(指導団体)によって名称やトレーニングの内容に違いがあります。
世界最大の国際機関CMAS(世界水中連盟)
CMASはフランス語で「世界水中連盟」という意味の略です。世界160カ国が加盟する国際機関で水中活動の国連ともいうべき世界最大の組織です。他のダイビング教育機関と違い水中活動の全般において活動しています。
水中活動の開拓、世界各国の水中活動の支援、水中スポーツ、水中技術、水中科学研究の実施を目的としています。IOC(国際オリンピック委員会)、UNESCO(ユネスコ)、IUCN(国連自然保護連合)、GAIFS(国連スポーツ連盟機構)に加盟しています。
世界各国で水中レジャー活動を提供する施設のうち、CMASの基準は1万6千以上のサービスが順守しています。またレジャー面だけでなく、研究者などの人材も数多く輩出しています。
日本国内でもCMASの加盟店は500店舗以上、国内最大級のダイビング教育機関になります。
ダイビングライセンスのランク
ダイビングライセンスの種類は、トレーニングのレベルによってランク分けされています。各ダイビング教育機関によって各ランクの名前やトレーニング内容に違いがあります。
ダイビングライセンスの種類はエントリーレベルのライセンスからプロ向けのライセンスまであります。ほとんどの教育機関でステップアップ式になっており、エントリーレベルのライセンスから順番に取得していく流れになります。
以下に世界的に有名な教育機関(指導団体)のダイビングライセンスを基準にランク別に説明します。CMAS(クマス)、SDI(エスディーアイ)、NAUI(ナウイ)、SSI(エスエスアイ)、BSAC(ビーエスアーシー)、PADI(パディ)の名称を記載します。
オープンウォーター
一般的なエントリーレベルのランクです。ダイビングを趣味として始めてみたい方へのダイビングライセンス。ダイビングライセンスをお持ちの2人で計画を立て、水深18メートルまで自由に海の中を冒険できます。
ダイビングの基礎をしっかりと学び、ほとんどのダイビング教育機関では計4ダイブを経験します。一般的に、このオープンウォーターがCカードと認識されている場合もあります。
エントリーレベルのランクの名称はCMAS、SDI、PADI、SSI、NAUIでオープンウォーターになります。CMASでは1スターとも呼ばれます。BSACではオーシャンダイバーになります。
アドバンスウォーター
一般的なステップアップ向けの中級ランクです。ダイビングを楽しむためにさまざまなスタイルを経験できます。ダイビングを楽しみながら5ダイブの経験で取得できます。取得後は水深30メートルまでのダイビングが可能になり、世界中の中級者向けのポイントでダイビングができます。
ステップアップ向けのランクの名称はCMAS、PADI、SSI、NAUIでアドバンスウォーターになります。CMASでは2スターとも呼ばれます。SDIではアドバンスドアドベンチャーダイバー、BSACではスポーツダイバーになります。
レスキューダイバー
一般的なステップアップ向けの中級~上級ランクです。レスキューダイバーではトラブルが発生しても、すぐに対処できる知識をそなえ、未然に防ぐ能力を身につけ、さらに万一の事故の際の救命方法までを学びます。プロダイバーのダイブマスターコースへのステップアップにも不可欠なライセンスです。
レスキューダイバーのランクの名称はCMAS、PADI、NAUI、SDIでレスキューダイバーになります。SSIではダイバーストレス&レスキュースペシャルティ(SR)になります。BSACでは同等のランクはありません。
スペシャリティ
さまざまなダイビングスタイルを学ぶことができるスペシャリティのランクです。ボートやディープダイビング、水中カメラ、スクーター、沈没船やナイトダイビングなどダイビングの幅が広がります。
どのダイビング教育機関(指導団体)にもスペシャリティのランクがあり、さまざまなスペシャリティの種類があります。当スクールでは12種類のスペシャリティがあります。
マスタースクーバダイバー
一般的なステップアップ向けの上級ランクです。マスタースクーバダイバーはさまざまなダイビング活動や環境でスキルを磨いて、経験を積んだことを意味するアマチュア最高峰のライセンスになります。多くの楽しみ方を知っているのと同時にトラブルの予防・対処能力も備えた、最も安全なレジャー・ダイバーです。
ステップアップ向けの上級ランクの名称はCMAS、PADI、NAUI、SDI、SSIでマスタースクーバダイバーになります。CMASでは3スターとも呼ばれます。BSACではエクセレントダイバーになります。
ダイブマスター
一般的なプロレベルのランクのライセンスです。ダイブマスターはプロフェッショナルの道への最初のステップです。
ダイビング・スキルをダイビングのプロとして磨き、インストラクターや生徒ダイバーのアシスタントを経験しながら、リーダーシップ能力を開発します。
プロレベルのランクの名称はCMAS、PADI、NAUI、SDI、SSIでダイブマスターになります。CMASでは4スターとも呼ばれます。BSACではダイブディレクターになります。
ダイビングインストラクター
ダイビングインストラクターのランクのライセンスです。ダイバーを認定したり、ライセンス発行の手続きを教育機関(指導団体)に申請することができるのがインストラクターのランクになります。インストラクター開発コースを受け、インストラクター試験(IE)に合格するとインストラクターになれます。
又、ダイビングインストラクターにもランクがあり、ランクに合わせて開催できるレベルが変わります。
教育機関(指導団体)によって違いがありますが、インストラクタートレーナー、マスターインストラクター、コースディレクターのダイビングインストラクターのランクがあります。
テクニカルダイビング
テクニカルダイビングは、頭上が覆われた洞窟へのダイビングや沈没船の内部へ進入したり、混合ガスや減圧停止を使い、水深40M以上の潜水のダイビングを楽しむことが可能なレクリエーショナルダイビングの範囲を超えたダイビングスタイルです。
テクニカルダイビングのライセンスにもランクがあり、さまざまな種類があります。
当スクールではナイトロックス、イントロテック、サイドマウント、アドバンスナイトロックス、減圧手順、アドバンスレック、カバーンなどのテクニカルダイビングのライセンスの種類があります。
ダイビングライセンスの種類とランク まとめ
今回はダイビングライセンスの種類とランクを分かりやすく徹底解説しました。
ダイビングライセンスを取得するために調べていると「Cカード」という言葉が出てきます。Cカードは分かりやすく表すとダイビングライセンスの総称になります。
各ダイビングショップやインストラクターは、教育機関(指導団体)に所属して活動しています。そして発行されるライセンスカードはそのダイビングショップやインストラクターが所属している教育機関(指導団体)から発行されます。
CMASは世界160カ国が加盟する国際機関で水中活動の国連ともいうべき世界最大の組織です。日本国内でもCMASの加盟店は500店舗以上、国内最大級のダイビング教育機関になります。
ダイビングライセンスの種類は、トレーニングのレベルによってランク分けされています。各ダイビング教育機関によって各ランクの名前やトレーニング内容に違いがあります。
ランクの名称はオープンウォーター、アドバンスウォーター、レスキューダイバー、スペシャリティ、マスタースクーバダイバー、ダイブマスター、ダイビングインストラクターの種類が一般的です。
当スクールではオープンウォーターからダイビングインストラクターのコースまで30種類以上の豊富なダイビングライセンスのコースを開催しています。又、海外で人気のテクニカルダイビング(TEC)のコースもご用意しています。