今回はマスククリアの正しい方法と簡単なコツを分かりやすく解説します。ダイビングライセンスを取得するためのオープンウォーターコースでも練習するダイビングで必須の基礎スキルになります。
ダイビングではダイビング用のマスクを使用して、目の前に空間をつくることによって水中で景色を見ることができます。しかし、マスクの中に水が入ると視界が奪われてしまいます。
マスククリアの正しい方法は、マスク上部のフレーム部分を自分の顔に向かってしっかりと押して、上を見上げながら鼻から長めに息を吐きます。簡単なコツは落ち着いてしっかりと肺に空気をためることです。
記事の内容は「マスクの中に水が入る原因」、「マスククリアの正しい方法」、「マスククリアの簡単なコツ」、「マスククリアでやってはいけない方法」、「マスククリアの動画」、「マスククリア・まとめ」に分けて紹介します。
正しいマスククリアの方法はとても重要です。マスククリアができないと視界が奪われてパニックを起こしてしまうかもしれません。マスククリアに自信がないと、不安を抱えたままダイビングをすることになってしまいます。
この記事を読むことによってマスククリアの正しい方法と簡単なコツを分かりやすく学ぶことができます。
マスクの中に水が入る原因
ダイビングでマスクの中に水が入る原因はさまざまです。ボートでエントリーの衝撃でマスクがずれてしまったり、ダイバーのフィンが顔に当たってしまったり、マスクと顔の間に髪の毛が挟まっていてもマスクの中に水が入ってしまいます。
又、マスククリアが上手にできたとしても、マスクに水が入る原因を改善しなければ、繰り返し水が入る危険性があります。
マスクを装着する位置がずれて鼻が出ていたり、マスクと肌を密着させるためのスカートと呼ばれるシリコン製のゴムがめくれていたりする場合があります。フードをかぶっている場合は顔とマスクの間にフードが挟まっているかもしれません。
繰り返し水が入る場合は、無理をしないでバディやインストラクターに見てもらいましょう。自分自身よりもマスクを装着している状態がわかりやすいので原因を見つけてくれるかも知れません。
経験が少ない時に多いのは、ダイビング中に鼻から息を出してしまっている場合があります。鼻から息を出しているとマスクが上にずれてしまい、マスクの下に水が溜まってしまいます。ダイビング中は口呼吸に集中するようにしましょう。
マスクは自分の顔の形に合っていないと中に水が入ってしまう場合があります。同じマスクで毎回のように水が入る場合は自分の顔に合っていないマスクを使用している可能性があります。
陸上でマスクバンドを上にずらしてマスクだけを顔に合わせます。バンドはつけていない状態です。鼻から息を吸って、しっかりと密閉されてマスクが顔から落ちなければ問題ありません。
自分の顔に合っていないマスクは密閉されていないため、鼻から息を吸っても顔から落ちてしまいます。早めにマスクを買い替えましょう。以下に現地ガイドがおすすめのダイビングマスクを厳選して紹介しています。
マスククリアの正しい方法
マスククリアの練習をするときはマスクのスカート部分を少しだけ顔から離してマスクの中に水を入れます。
マスクの中に水を入れるときはマスクの上部から少しずつ開いて水を入れていきます。下部から水を入れてしまうと水が入らなかったり、鼻から水を吸ってしまう危険性があります。
このときに気を付けなければいけないのはコンタクトレンズをしている人は落とさないように目を閉じておきましょう。
マスククリアの正しい方法は、マスク上部のフレーム部分を自分の顔に向かってしっかりと押します。片手でも両手でも問題ありません。このときマスクをずらしてしまわないように気を付けましょう。
そして、上を見上げながら鼻から長めに息を吐きます。上を見上げながら吐くことによって、マスクの下にたまった水もきれいに抜けていきます。一回でマスクの中の水が全てクリアできない場合は、再度、鼻から長く息を吐き出します。
マスククリアの練習をするときは、マスクの中に水が入り、パニックになってしまい早い浮上スピードで上がってしまうと肺の過膨張障害や減圧症を引き起こしてしまう危険性があります。マスククリアの練習は浅い水深でやりましょう。
又、浅い水深でもマスクの中の水を抜くために肺に空気を溜めたまま、勢いよく水面に顔を出してしまうと危険です。呼吸は止めないように練習してください。マスククリアの練習はインストラクターに相談して一緒に練習するようにしましょう。
マスククリアの簡単なコツ
マスククリアで重要なことはリラックスしてから行うことです。落ち着いて深呼吸して呼吸を整えてから練習するようにして下さい。呼吸が整っていないとマスククリアは上手くいきません。
マスククリアの簡単なコツはクリアする前に口からたくさん息を吸って肺に空気を溜めることです。
マスクの中の水をクリアすることばかり考えると鼻から息を吐くことに気がいってしまいます。肺に空気が溜まっていないと鼻から上手く息を吐くことができなく水が抜けていきません。
一回でマスクの中の水が全てクリアできない場合は、もう一度、口からたくさん息を吸って、ゆっくりと長く鼻から吐きます。
マスククリアの練習をするときは、たくさん息を吸うことになるのでBCDの空気を抜いてから行うと練習しやすいです。
事前に陸上でマスクを装着して鼻から息を出す練習をするのもおすすめです。マスクの下部から空気が抜けていくのがわかります。水中で練習する前にイメージトレーニングをしっかりしてから練習しましょう。
マスククリアでやってはいけない方法
マスククリアの方法でマスクの下部を少しだけ開いて鼻から息を出す方法もあります。
教本やインストラクターによってはその方法で教える場合もあります。マスクの下部を開くことによって、マスクククリアが抜けやすくなり、少ない空気量でマスククリアができます。
しかし、マスクの下部を開いたときにタイミングを合わせて鼻から息を出さないと、さらにマスクの中に水が入る場合があります。又、マスクの下部を開きすぎてもマスクの中に水が入ってきます。
そして、マスクの中に水が入ることに対して恐怖心が強い方は、マスクのバンドをきつく締め付け過ぎている場合があります。マスクのバンドがきついとマスククリアは抜けにくくなります。
マスクのバンドはマスクを自分で触って簡単に動く程度で問題ありません。水中では圧力でマスクは顔に吸い付いてきます。
マスククリアの動画
マスククリア(半水)の動画 「mirei ver.」
マスククリア(全水)の動画 「mirei ver.」
マスククリア・まとめ
マスククリアの動画 「hikari ver.」
今回はマスククリアの正しい方法と簡単なコツを分かりやすく解説しました。
オープンウォーターのコースでは身体が停止した状態やヒザが水底についた状態で、練習すること場合がほとんどです。
又、事前に水が入ることを想定して練習することになります。しかし、実際のダイビングでは中層を泳いでいるときにマスクに水が入ってくる可能性もあります。又、突然、水中でマスクのストラップが切れてしまうこともあるかも知れません。
マスククリアができたらマスクを外して着け直す練習やマスクなしで泳ぐ練習なども引き続き練習して下さい。
マスククリアが簡単になると、レンズが曇ってしまった時にマスクの中に水を入れて、曇りを取ることができたりします。
ダイビングの基礎のスキルになりますが、不安がなくなるまでしっかり練習することがおすすめです。
正しいマスククリアの方法はとても重要です。マスククリアができないと視界が奪われてパニックを起こしてしまうかもしれません。マスククリアに自信がないと、不安を抱えたままダイビングをすることになってしまいます。
当スクールでは、マスククリアなどのスキルを忘れてしまった方向けに、リフレッシュダイビングのコースを開催しています。