
今回はダイビングで漂流したときに絶対知っておきたい持ち物と知識を紹介します。近年、ニュースなどでドリフトダイビングで漂流したダイビング事故を見かける機会が増えています。
通常のダイビングでは、船を錨(アンカー)やロープで動かないように係留してからダイバーはダイビングを開始します。ダイバーは船の周囲でダイビングを楽しんで係留された船に戻ります。
ドリフトダイビングとは船を錨(アンカー)やロープで係留しないでダイビングを開始します。潮流を利用して広範囲のダイビングを楽しんで船に迎えにきてもらいます。潮流が速い海域で見れる魚の群れや大物と出会う可能性が高くなります。
ダイビングで漂流したときのことを考えて持ち物を準備することはとても重要です。ダイビングで漂流したときに必須のシグナルフロートを持っていないと船や緊急時のヘリコプターなどに見つけてもらえないかもしれません。
最も重要なのは「浮いて待て」という考え方です。無理に泳いで体力を消耗させてしまうと溺れてしまうかもしれません。
この記事はダイビングを楽しむすべてのダイバーに絶対知っておいてほしい記事の内容になります。
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目次
ダイビングで漂流する原因とは?

ダイビングで漂流する危険性があるのはドリフトダイビングだけではありません。船を錨(アンカー)やロープで動かないように係留してダイビングを楽しんでいても錨(アンカー)が外れたり、ロープが切れて船が座礁すれば漂流します。
潮流を利用して広範囲のダイビングを楽しむドリフトダイビングでは船長との打ち合わせのミスや潮流の変化、海況悪化などが原因で漂流する危険性があります。エア切れや体調不良によって打ち合わせと違う場所で浮上しても漂流する危険性があります。
ダイビング中でなくても、船の走行中に急な海況悪化で船が転覆したり、座礁したりして海に投げ出される可能性もあります。
又、船を利用しないビーチダイビングでも沖に向かって流れるリップカレント(離岸流)や岸と平行に流れるロングショアカレント(沿岸流)が原因で流されて漂流する危険性があります。
ダイビングで漂流する危険性はダイビングを楽しむすべてのダイバーにあります。最悪、インストラクターやガイドと離れてしまう可能性もあります。一人一人のダイバーが自立して考えなくてはいけません。
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ダイビングで漂流した事故例

北海道・稚内で漂流のダイバー9人を救助
4日午前11時ごろ、北海道稚内市のダイビングショップ「稚内ダイビングサービス」から「宗谷岬沖弁天島でダイビングをしていたダイバー9人が予定時刻を過ぎても戻ってこない」と第1管区海上保安本部に通報があった。海保と北海道警などが通報から約2時間半後に9人を救助した。海保などによると、全員意識はあり、命に別条はない。
稚内海保によると、稚内ダイビングサービスでは午前9時半からインストラクター2人、客7人でダイビングを行っていた。終了予定だった午前10時ごろになっても戻ってこず、1管に救助要請があった。
4日午後1時ごろ、海保の航空機が漂流者を発見。道警ヘリが2人を、近隣の漁船が7人をそれぞれ救助した。
稚内海保によると、4日午前9時現在のこの海域の風速は約13メートルで、やや強い風が吹いていた。札幌市内のダイビングショップの男性店長は毎日新聞の取材に「この風速で潜るのはなかなかチャレンジング。陸と無人島の間は海流が速いこともある。当日の状況や海面の状況、お客さんの力量を見て判断するのが一般的だ」と指摘した。
毎日新聞 2026年4月4日 引用
ドリフトダイビング事故・西表島 捜索打ち切り
今月18日、沖縄の西表島の沖合でダイビングショップのツアーの「ドリフトダイビング」をしていた男性2人が行方不明になり1人が死亡した事故で、捜索が続いていた男性1人の捜索が21日正午に打ち切られました。今後は通常の警戒業務のなかで捜索するとしています。
石垣海上保安部によりますと、神奈川県の63歳男性と東京都の57歳男性の2人は、今月18日午前11時半ごろ、西表島南西の中御神島の沖合で海に潜って潮に流されながら移動する「ドリフトダイビング」をしていたところ、行方が分からなくなりました。
57歳の男性は事故発生からおよそ3時間後に水中に沈んでいたところを発見され、その後死亡が確認されていましたが、63歳の男性は現在も見つかっていません。
海上保安部は巡視船や航空機などで63歳の男性の捜索を続けていましたが、行方につながる手がかりは依然見つからず、21日正午に捜索態勢を解除しました。
RBC 2023年9月21日 引用

ダイビング中の7人が一時行方不明「ルカン礁」
19日午前11時50分ごろ、沖縄県糸満市沖の「ルカン礁」周辺の海域で、ダイビングショップの船のインストラクターから「ダイバー7人が行方不明になった」と118番通報があった。第11管区海上保安本部(那覇市)によると、午後3時までに7人全員が海上で発見され、海保のヘリコプターが救助し、いずれも命に別条はないことを確認した。
11管によると、一時行方不明になったのは、インストラクター2人と客5人の成人の男女。現場は、糸満市の西の沖合約12キロにあるサンゴの環礁「ルカン礁」の北東約600メートルの海域で、潮の流れに乗り海中を移動する「ドリフトダイビング」と呼ばれるダイビングを行っていたという。
朝日新聞 2023年6月19日 引用
バリ島沖ダイビング事故、船長に求刑3年6月
インドネシア・バリ島沖で今年2月、スキューバダイビングをしていた日本人女性7人が行方不明になり、うち2人が死亡した事故をめぐる裁判で現地検察当局は、女性たちを海上に置き去りにしたとして業務上過失致死に問われている船長に対し、禁錮3年6月を求刑した。
7人が利用した船の船長は2月14日、バリ島付近で突然嵐に見舞われた際、女性たちを見失った。同被告はこれまでに、1時間ほど女性たちを探した後、燃料補給のために現場を離れたことを認めている。
船長は、この女性たちが参加したツアーを企画したバリ島のダイビング会社に勤務していた。
裁判では、救出された女性たちのうちインストラクターが、信号弾で船長に合図をしようとしたが届かなかったことなどを証言した。救助された後、天候が急変し「海面が洗濯機の水流のように回りだして流された」と記者会見で伝えている。
AFPBB News 2014年6月24日 引用
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ダイビングで漂流したときに必須のシグナルフロート

ダイビングで漂流したときに必須の持ち物でシグナルフロートがあります。サーフェス・マーカー・ブイやセーフティフロートとも言います。サーフェス・マーカー・ブイ(Surface Marker Buoy)の頭文字でSMBとも呼びます。
シグナルフロートは水面でダイバーの居場所を周囲の船に知らせるための浮き具です。水面で膨らませて立てることによって、船長にダイバーの位置を伝えます。1.2Mから1.8Mぐらいまでさまざまな長さがあります。
ドリフトダイビングでは、水深5m(安全停止中)の水中からシグナルフロートを打ち上げることで、浮上前に船へダイバーの位置を伝える合図として使われます。船との衝突を避けることもできます。
漂流したときに船やヘリコプターから発見されやすいようにオレンジやイエローなどの視認性の高い色で作られています。
シグナルフロートは「オープンエンドタイプ」と「クローズドタイプ」に分かれます。
オープンエンドタイプはシグナルフロートの根元が開いている簡易的なタイプです。根元に予備の空気(オクトパス)を入れてパージボタンを押して膨らませます。コンパクトで料金も安いです。
デメリットは水面でシグナルフロートの根元を水中に向けて引っ張っていないと空気が簡単に漏れてしまいます。
クローズドタイプは密閉されていてオーバープレッシャーバルブ(破裂防止弁)が付いています。息を吹き込んだり、中圧ホースで膨らますことが可能です。密閉されているので漂流したときに浮き具になります。
クローズドタイプはオープンエンドタイプと比べると料金が高いですが、漂流したときを考えると絶対におすすめです。
水中からシグナルフロートを打ち上げるにはトレーニングが必要です。気軽にリクエストお待ちしています。
運営者が愛用しているシグナルフロート

MARES SMBS XR オレンジ/イエロー
水中の自分のいる場所を示すためのブイです。信頼性があり膨らませるのが簡単であり、エクステンディッドレンジのダイビングには理想的なブイです。オーバープレッシャーバルブ付きです。
基本的なオレンジ/イエローのマーカーブイはテクニカルダイビングには理想的なブイです。厳しいコンディション下でも自分の位置を知らせることができます。クローズドタイプで空気が抜けることを防ぐために閉ざされています。
直接口をつけてオーラル、又はBCDのインフレーターホースを使って膨らますことができます。シグナルフロートの幅は15cm、全長は1.8m、浮力は12kgで安心のサイズです。写真では中央のシグナルフロートです。
スマホ用の防水ハウジング・耐圧水深60m
DIVEVOLK SeaTouch4 Max Plus 定価 ¥39,600(税込)
水中でスマホのアプリがそのまま使えるフルタッチスクリーン式ハウジングです。フルタッチ操作ができる画期的なスマホ用ハウジングです。当ショップにて割引価格にて販売が可能です。ご希望の方は気軽にお問い合わせ下さい。
カメラ機能はもちろん、スマホにダウンロード済みのすべてのアプリに制限なくアクセスできます。スワイプもOK。耐圧水深は60m。タッチスクリーンの寿命は10万回です。
緊急時には安全グッズとして使えます。水面上では、ハウジングに入れたままで電話として使えます。ダイビングで漂流した時もGPS機能で位置情報を送り、迅速に救助してもらえます。
ダイビング用のレスキューミラー
ダイビングハンドミラー ポータブル 凸型 ダイバー観察ミラー
レスキューミラーはダイビングで漂流したときにとても心強いダイビング器材です。太陽の光を反射して遠くの船や緊急用ヘリコプターに自分の位置を伝えることができます。コンパクトなのでダイビング中の邪魔にもなりません。
BCDのポケットの中に入れておきたいダイビング器材です。手につけて自分の死角などを確認することもできます。
緊急用ホイッスル
緊急用のホイッスルはビーチダイビングで漂流した場合に岸にいる人に助けを求めることができます。又、ボートダイビングでも遠くの船やインストラクターに助けを求めることができます。
コンパクトでBCDにぶら下げておくこともできます。ダイビングで必須のダイビング器材です。
海で漂流したときは「浮いて待て」が基本
ダイビング船が急な悪天候や海況の変化で転覆したり、座礁して海の投げ出された場合はダイビング器材がない場合もあります。
海で漂流した場合に最も重要なのは「浮いて待て」という考え方です。無理に泳いで体力を消耗させず、救助が来るまで呼吸を確保し続けることが生存率を高めます。岸が見えていても、潮流(離岸流など)に逆らって泳ぐとすぐに体力を使い果たします。
一般的な浮かび方は「背浮き(仰向け浮き)」になります。水面で仰向けになり、空を眺めるような姿勢で浮く方法です。肺に空気を溜めることで浮力が得られます。息を大きく吸い、吐くときは素早く、常に肺に空気が入っている状態を意識します。
顔を水面に向ける顎をしっかりと上げ、頭を少し後ろに倒して、口と鼻だけを確実に水面上に出します。体の力を抜き、腕と脚を軽く広げて大の字になり、水面に身を任せます。
服や靴は脱がないようにします。服の中は空気が入り、浮力を得ることができます。靴にも浮力があります。

ダイビング中であればダイバーは浮力を確保できるBCDがあります。インフレーターの給気ボタンで給気します。タンクの空気がなくてもインフレーターの開口部に口をつけて膨らまして浮力を確保できます。
関連記事 : エア切れのトラブルで絶対に知っておきたい4つの浮上方法
漂流した場合はウエイトや重たい撮影機材は捨てます。又、タンクの空気も空であればBCDから外した方が浮きやすくなります。
低体温症を防ぐ「ヘルプ姿勢」

救助を待つ間に低体温症を防ぐ方法に海上保安庁が提唱している「ヘルプ姿勢」があります。
ヘルプ姿勢とは、「HELP(Heat Escape Lessening Posture)=放熱抑制姿勢」のことを言います。体温が放出されやすい脇下や肘、膝裏部分をイラストのように隠すことで、体温低下を遅らせることができます。
泳力の無い人を守る「ハドル姿勢(ハドルポジション)」

漂流した場合に複数人がいる場合は「ハドル姿勢(ハドルポジション)」がとても効果的です。
ハドル姿勢(ハドルポジション)はイラストのように複数人で肩を組み合うことで、泳力の無い人を守り、はぐれてしまうことを防ぎ、体温の低下を防ぎ、励まし合って助け合うことができる方法です。
ダイビングで漂流したときの持ち物と知識・まとめ

今回はダイビングで漂流したときに絶対知っておきたい持ち物と知識を紹介しました。
ダイビングで漂流する危険性があるのはドリフトダイビングだけではありません。船を錨(アンカー)やロープで動かないように係留してダイビングを楽しんでいても錨(アンカー)が外れたり、ロープが切れて船が座礁すれば漂流します。
ダイビングで漂流した事故は世界各地で起こっています。近年では北海道の稚内で発生しました。
ダイビングで漂流したときに必須の持ち物でシグナルフロートがあります。サーフェス・マーカー・ブイやセーフティフロートとも言います。スマホ用の防水ハウジング、レスキューミラー、緊急用ホイッスルなども役に立ちます。

海で漂流した場合に最も重要なのは「浮いて待て」という考え方です。一般的な浮かび方は「背浮き(仰向け浮き)」になります。水面で仰向けになり、空を眺めるような姿勢で浮く方法です。
救助を待つ間に低体温症を防ぐ方法に海上保安庁が提唱している「ヘルプ姿勢」があります。体温が放出されやすい脇下や肘、膝裏部分を隠すことで、体温低下を遅らせることができます。
漂流した場合に複数人がいる場合は「ハドル姿勢(ハドルポジション)」がとても効果的です。複数人で肩を組み合うことで、泳力の無い人を守り、はぐれてしまうことを防ぎ、体温の低下を防ぎ、励まし合って助け合うことができる方法です。
この記事はダイビングを楽しむすべてのダイバーに絶対知っておいてほしい記事の内容になります。
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