ナイトロックスはテクニカルダイビングから始まり、海外を中心に普及しています。現在では日本国内でも広がり始めています。通常の空気の成分は78%の窒素、20.95%の酸素、0.97%のその他のガスで構成されています。ナイトロックスでは21%以上の酸素を使用します。TDIナイトロックスコースでは22%から40%までのナイトロックスを使用できるようになります。
ナイトロックスとはEnriched Air Nitrox(エンリッチドエアーナイトロックス)の略でEAN、EAN x、EAN32と省略する場合もあります。 ナイトロックスは酸素を加えることにより窒素を減らして減圧症のリスクを軽減します。減圧の許容範囲を広げることが可能になり、通常のダイビングに比べて時間的に余裕を持つことができます。
正しい知識のないダイバーのなかにはナイトロックスを利用して、もっと深く潜ろうと危険な計画を立てるダイバーもいます。しかし、ナイトロックスを利用したからといって深く潜れるようになるわけではありません。
深い水深のダイビングではナイトロックスの場合、酸素中毒(酸素曝露)の危険性が高まります。通常の空気に比べて浅い深度内でのダイビングになります。
一般的に流通しているエンリッチドエアは酸素36%の「EAN36」と酸素32%の「EAN32」が主流です。例えば、CMAS DIVE TABLEでは通常の空気の場合、18Mの無減圧潜水時間は60分になります。「EAN32」の場合は18Mの空気相当水深(EAD)は15Mになるため、無減圧潜水時間は100分になります。これがナイトロックスの最大のメリットです。
しかし、酸素中毒(酸素曝露)の危険性を表す分圧を1.4ataに設定した場合、「EAN32」の最大行動水深は33Mになります。酸素中毒になってしまった場合は、視覚や聴覚の障害、吐き気、痙攣、めまいなどの症状が出ます。とくに痙攣は前兆なく起こる場合があり、レギュレーターを口から外してしまったり、自分の力だけで浮上できなくなってしまったりなど直接的に溺水や死亡につながります。
ナイトロックス・エンリッチドエア TDIコース
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ナイトロックスは減圧の許容範囲を広げることのできる技術です。テクニカルダイビングから始まり、海外を中心に普及しています。酸素濃度を通常の空気の21%よりも高い混合ガスで使用することにより、身体に溶け込む窒素を軽減して減圧症のリスクを減らします。当スクールではテクニカルダイビングのインストラクターから学ぶことができます。 所要時間 約4時間(学科のみ) 参加条件 オープンウォーター(他団体OK) 15才以上 |
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ライセンスコース 8つの特典
- テクニカルダイビングの経験を持つTDIインストラクターからトレーニングを受けることができます。
- 持ち物は筆記用具のみ。教材、申請料、必要器材など全て込みの価格になります。
- 沖縄本島中部方面を無料で送迎します。※一部地域有料:お1人様1日1500円(税込)
恩納村、うるま市、読谷村、嘉手納町、沖縄市、北谷、北中城村、名護市など - 講習中の水中写真を無料でプレゼント!!(CD-R・約20枚)
- 台風や海況悪化の中断は1年以内であれば無料で講習を受けることができます。
- 次回からCカード提示でファンダイビング10%OFF、器材レンタル半額になります。
- コース受講後は1ダイブ1500円(税込)の別途料金でエンリッチド・エアを楽しむことが出来ます。
- 朝から参加可能な場合は受講後に午後からオプションダイブですぐにエンリッチドエアを利用できます。
コースの概要
ナイトロックスを使ってダイビングを楽しむには、「ナイトロックス・エンリッチドエア TDIコース」を受講する必要があります。ナイトロックスを使用してダイビングを楽しむうえでのガイドラインや、最大行動水深(MOD)、中枢神経系酸素中毒(CNS)の危険性、器材の考慮事項、シリンダーのラベリング、ナイトロックスミックスの分析など、多くのことを学びます。事前学習プランにより、事前に教材を郵送して約4時間ほどの座学を受講します。テストに合格すると認定になります。
ナイトロックス(エンリッチドエア)とは
ヨーロッパなどの海外を中心に注目度が高まってきている「ナイトロックス」。ナイトロックスは、通常の空気と比べて体内に溜まる窒素の量を抑えることができることから、減圧症の危険性を減らすことができる存在として注目されています。1970年代にNOAA (アメリカ大気海洋開発局)でスポーツ(民間ダイバー)としてナイトロックスダイビングの安全性が保障されたことから広がりました。
ナイトロックスの歴史
– 歴史的に言及すると、1800年代にまで遡る。
– 1943年 ナイトロックスの公開ディスカッションが行われる。
– 1959年 US Navyアメリカ海軍がナイトロックスを導入した。
– 1970年 NOAA(アメリカ大気海洋開発局)がナイトロックスのプログラムに乗り出す。
– 1979年 NOAA(アメリカ大気海洋開発局)ダイビングマニュアルに掲載。
– 1985年 スポーツとしてナイトロックスが使用可能になり“テクニカルダイビング”機関が発足される。
– 1995年 テクニカルダイビングの指導団体により、ダイバーの間に広く普及される。
中枢神経系酸素中毒(CNS)の危険性
通常の大気は、おおよそ酸素21%、窒素78%、その他のガス1%で構成されています。 レクリエーションダイビングで使用するナイトロックスは、酸素濃度が21%を超え、40%以内のものを使用します。主にナイトロックスにはEAN32%とEAN36%があります。窒素の割合が少ないため、体に溜まる窒素量を減らすことが可能になり、減圧症のリスクを軽減することができます。しかし、酸素濃度が高いことから、中枢神経系酸素中毒(CNS)を代表とした酸素中毒の危険性は浅い深度から生じやすくなります。
中枢神経系酸素中毒(CNS)
– 体は、ある程度の酸素過剰に耐えることができる。
– 酸素分圧の増加は、中枢神経系器官に影響を及ぼす。
– 痙攣(発作)は、前兆もなく起こる。
– 発作が起こるとレギュレーターを離してしまうことなど、潜在的に溺水や死亡につながる。
症状
痙攣、視覚的な不安、強い幸福感、吐き気、嫌悪感、耳鳴り、ひりひりする痛み、興奮、目まい、消化不良
起こりうる要因
• 最大行動水深(MOD)の超過。
• 運動量の増加による二酸化炭素濃度の増加。
• 薬の服用。
水中での痙攣に対する対処
• 痙攣を起こしているダイバーの身体的なコントロールを確立する。
• ゆっくり浮上を開始する。
午後からオプションでナイトロックス・ダイビング
ナイトロックス・エンリッチドエア TDIコースは事前に学習することによって、当スクールでは座学のみの所要時間4時間ほどのコースになります。朝から受講可能な場合は受講後の午後からナイトロックスをすぐに利用してダイビング可能です。ナイトロックスの料金は1ダイブ別途料金1500円(税込)でご案内しております。
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