沖縄ダイビングライセンス

沖縄ダイビングライセンス取得

エンリッチドエア・ナイトロックスの正しい知識

エンリッチドエア・ナイトロックスの正しい知識

エンリッチドエアは海外を中心に普及がはじまり、日本国内でも広がり始めている最新の技術です。通常の空気の成分は79パーセントが窒素、21パーセントが酸素で構成されていますが、エンリッチド・エアは酸素を加えて21パーセントより多い、窒素・酸素の混合ガスのことを指します。

 

ダイビングの世界では、エンリッチド・エアとナイトロックスが混在して使われています。ナイトロックスは、窒素と酸素の混合気体を指すもので、窒素と酸素の英語「Nitrogen」と「Oxygen」を組み合わせた造語です。ナイトロックスは、混合比に関係なく窒素と酸素の混合気体の全てを指します。

 

エンリッチドエアは酸素を加えることにより窒素を減らして減圧症のリスクを軽減します。減圧の許容範囲を広げることが可能になり、通常のダイビングに比べて時間的に余裕を持つことができます。正しい知識のないダイバーのなかにはエンリッチドエアを利用して、もっと深く潜ろうと危険な計画を立てるダイバーもいます。しかし、エンリッチドエアを利用したからといって通常のレクリエーション・ダイビングの最大深度の40メートルを超えることはできません。それどころか酸素中毒(酸素曝露)の危険性が高まり、通常の空気に比べて浅い深度内でのダイビングになります。

 

日本国内でレンタルできるエンリッチドエアは酸素36パーセントの「EAN×36」と酸素32パーセントの「EAN×32」が主流です。例えば、通常の空気では18メートルの減圧不要限界は56分です。「EAN×32」では95分、「EAN×36」では125分に変わります。これがエンリッチドエアの最大のメリットです。しかし、酸素中毒(酸素曝露)の危険性を表す分圧を1.4ataに設定した場合、「EAN×32」での最大深度は34メートル、「EAN×36」では29メートルに変わります。酸素中毒になってしまった場合は、視覚や聴覚の障害、吐き気、ケイレン、めまいなどの症状が表れる場合もありますが、最悪の場合は水中の中で突然、意識を失います。
 

深度空気の減圧不要限界EAN×32の減圧不要限界EAN×36の減圧不要限界
18メートル56分95分125分
22メートル37分60分70分

 
混合比率(酸素)最大深度(酸素分圧1.4ata)最大深度(酸素分圧1.6ata)
29パーセント38メートル45メートル
32パーセント34メートル40メートル
36パーセント29メートル34メートル
40パーセント25メートル30メートル

※酸素分圧は1.4ataから酸素中毒の重大な危険を招く恐れがあります。
 
エンリッチドエアの理想は酸素中毒の危険性を理解して深い深度の潜水は避け、潜水時間も無理ない範囲で行うようにすることです。いつものようにダイビングを楽しみ、窒素による疲労や体力の負担を和らげることに利用するようにしましょう。1日に3ダイブの計画の際に最後のダイビングに利用したり、翌日に飛行機に乗る予定の際に利用したりすると効果的です。

 

エンリッチドエアは正しい知識を持っていなければとても危険な技術になってしまいます。専門のPADIエンリッチドエア・スペシャルティコースを受講して、ダイブコンピューターの指示に従いダイビングを楽しみましょう。

 

以下のURLも是非、ご覧ください。
 
沖縄でエンリッチドエア・ナイトロックススペシャルティコース

知らないと怖い減圧症(潜水病)の知識と予防方法
 

投稿者のプロフィール

空 良太郎
北海道小樽市生まれ。サイパンのMOCダイブセンター、タイのサムイダイビングサービスで勤務。2011年に沖縄ダイビングスクール ワールドダイビングを設立。世界的な水中写真家達と出会い、水中撮影を始める。水中写真はフォトグラファーの矢内大介氏、水中カメラマンの増子均氏が師匠。現在まで数多くのTV番組や書籍、図鑑、企業などに写真を提供する。

サイパン時代に、IANTD本部の近藤正義氏と出会いテクニカルダイビングを始める。現在はSDI/TDI/ERDI JAPAN代表の加藤大典氏が師匠。SDI/TDIインストラクター、IART(国際テクニカル協会)インストラクター。テクニカルダイビングの普及にも取り組んでいる。
Share / Subscribe
Facebook Likes
Tweets
Hatena Bookmarks